2024年2月3日(土)に札幌市医師会館で行われた第44回札幌市病院学会において、当院の薬剤科 上田 政ニ薬剤師が札幌市病院学会賞を受賞しました。
受賞演題及び本人コメントは以下の通り。
なお、授賞式は2025年2月1日(土)に札幌市医師会館にて執り行われる予定です。
受賞演題:「高齢心不全患者の認知機能評価と服薬管理状況の調査」
心不全患者では、複数の疾患を合併する高齢者が多く、服用薬剤の多さや年齢等に伴う認知機能低下、独居や老々介護による周囲のサポート不足などが複合的に影響し、処方通りの服薬ができないために、症状が増悪し再入院となる症例が散見されます。
当院の心不全チームでは、日々のカンファレンスで、対象患者の入院前の生活状況や認知機能、服薬管理の問題点などの情報を共有し、多職種が連携して服薬管理の評価を行い、個々にあった服薬支援ができるよう取り組んでいます。
本研究では、服薬アドヒアランス向上に寄与するため、実際に取り組んだ症例を後ろ向きに調査し、内容をまとめて報告させて頂きました。
本人コメントは以下の通り
当院で取り組んでいる服薬支援について高く評価していただき大変嬉しく思っております。
服薬アドヒアランス不良の要因は様々であり、患者さんの生活状況を踏まえて服薬管理方法を検討する必要があり、また段階的に認知機能が低下していくことも考慮し、一歩先を見据え、服用回数の低減、お薬カレンダーなどの服薬補助ツールの活用、家族や訪問看護などによる服薬サポート体制の強化などを検討する必要があることがわかりました。そのためには、多職種連携が必要不可欠であることを再認識することができました。
日頃よりご指導いただいております、大堀理事長、村上心不全センター長はじめ、協働する心不全チーム、病棟看護師の皆様に感謝申し上げます。今後も病院薬剤師として服薬アドヒアランス向上に寄与できるよう取り組んでいきたいと思います。どうぞよろしくお願い致します。