看護部門
看護部門について
看護部門理念
科学する眼と思いやりの心で、生命いのち・生活を支えます。

循環器系疾患は、生命に直接影響するような疾患の特性があり、看護部職員はより専門的知識と科学的根拠を持って、その知識をもとに対象者を観察し、何が起きているのか、今後何が起こりうるのかを考え、今最善のケアを提供することが重要です。(科学する眼)

また、循環器専門病院における看護の対象者は、循環器系疾患を持ちながら生活をしています。看護部職員は、疾患が影響する「生命いのちそのもの」と、これまでの疾患の軌跡からどのような健康状態にあるのか、生活習慣や価値観などを理解し、対象者を主体としてその人らしく暮らしていくことを支援していく使命があります。(生命・生活・支える)

そして、対象者との関わりを通して、単に優しさだけではなく看護の対象者の気持ち、その人の立場や状況を理解して、人として尊重する心をもった看護を実践していきたいと考えています。(思いやりの心)

看護部職員は、循環器専門病院の医療に必要な看護実践能力を備えて、その人らしさを大切にした看護実践を通して看護職としての成⾧を目指しています。

看護目標
  • 循環器の専門性を高め、根拠に基づいた看護を提供する
  • 看護に視点を置きながら効果的・効率的な仕事をする
看護部長挨拶
患者さんに必要な看護の提供を目指して

生活習慣病の増加とともに、高齢化が進展する中で医療は「治療」重視の時代から「予防」が大切な時代に変化してきています。そうした時代背景の中で当院は循環器専門病院として最新の医学に基づいた高度医療を提供し、患者さんの生命予後と、生活の質を考慮した医療に情熱をもって取り組んでいます。

しかし、患者さんやご家族にとって心臓や血管に起因した疾患であると聞くと「生命への不安」や「検査や治療に対する不安」を必ずや感じられます。そうした時、私たち看護師が、患者さんやご家族の最も身近にいる医療スタッフとして、その不安に寄り添い、患者さんが病気についての正しい知識を持ち、病気に向き合う勇気を持ってもらうことが出来るよう、心と知識・技術のバランスのとれた看護師の育成に取り組んでおります。

また、当院では、虚血性心疾患は生活習慣の歪み(食生活、運動不足、喫煙等)が原因で発症する疾患であることから、血管の狭窄、閉塞に対する緊急的なバイパス手術やカテーテルインターベンション等の治療だけではなく、再発を予防するという視点から、心臓リハビリテーション等にも取り組み、患者さんの生活と医療が一つになって、その人らしい生活を支えるべく取り組んでいます。

そうした中で、私たち看護部は患者さん、ご家族との信頼のもと、看護という仕事にやりがいと誇りをもって、看護業務の研鑽に努力し、時代や地域の医療ニーズに応えていきたいと思います。

看護部の概要

(2024年4月1日現在)

看護単位 5単位(2階病棟/3階病棟/ICU・CCU/中材・手術室)
看護方式 チームナーシング方式・ペア制(2階病棟/3階病棟/CCU)
チームナーシング方式・一部機能別(外来/中材・手術室)
看護体制
  • 2交代/複数夜勤(2階病棟/3階病棟)
    日勤/9:00~17:30
    準夜勤/17:00~9:30
  • 3交代/複数夜勤(CCU)
    日勤/9:00~17:30
    準夜勤/17:00~1:30
    深夜勤/1:00~9:30
看護職員数 看護師:114名
准看護師:3名
臨床工学技士:1名
介護福祉士:9名
看護助手:11名

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部門紹介
外来

当院の外来は、循環器疾患を中心に診療に当たっています。疾患の特徴として生活習慣病を背景に持っている方が多くいるため、外来受診という短時間の関わりではありますが、生活指導に力を注いでいます。また、院内だけではなく訪問看護ステーションとの連携を強化し、受診された患者さんが安心して在宅で療養が出来るよう努力しています。

DPCが導入されたことにより在院日数が短縮され外来の機能も様変わりしています。この変化に対応できる外来スタッフであるよう、学習会などにも取り組んでいます。

2階病棟

2階病棟は、心臓血管外科と循環器内科の混合病棟です。心臓血管外科には、狭心症や弁膜症、大血管疾患、末梢血管疾患の手術を受ける患者さんが多く入院されています。術前の不安への対応や術後の症状の緩和、退院後の生活に向けた支援を行っています。循環器内科には狭心症や弁膜症、心不全の患者さんが多く入院されています。検査・治療を受ける患者さんのケアや、心不全を繰り返さないように患者教育を実践しています。

症状緩和だけではなく、地域で自分らしい生活が送れるように、患者さんの価値観を踏まえ多職種と協力して援助することを大切にしています。

3階病棟

3階病棟は主に狭心症・心筋梗塞・心不全・不整脈・下肢動脈閉塞などの循環器疾患、肺炎などの呼吸器疾患、糖尿病の患者さんの看護を担当しています。

急性期から慢性期疾患の検査入院や治療など様々な患者さんが入院しています。クリティカルパスを使用した心臓カテーテル検査や治療、カテーテルアブレーション治療が多く、入退院のサイクルが早いのも特徴です。また、昨今は心疾患に起因した心不全が増加しています。心不全は適切な治療と生活習慣の見直しで悪化を予防することが出来ます。そのため、患者さんひとりひとりが、住み慣れた場所でその人らしい生活が送れるように、患者さんやご家族と一緒に生活習慣の見直しを行い、医師や他職種と連携し退院支援にも積極的に取り組んでいます。

スタッフ同士が助け合いながら、明るく温かい雰囲気を大切に、患者さんやご家族の思いに寄り添える看護の提供につとめています。

CCU

CCUは超急性期から社会復帰を見据えた回復期までの看護を提供しています。心臓血管外科の手術や心筋梗塞等のカテーテル治療後、循環動態が不安定で補助循環装置が必要な患者さんの看護を担当しています。重症で緊急に治療が必要な患者さんを受け入れることから専門的知識とアセスメント能力が求められる部署です。そのためCCU看護師は医療と看護の根拠を考えて行動するよう心がけています。

医療に重きが置かれやすい環境ですが、突然、生命の危機に直面した患者さんやご家族に寄り添い、「患者が求めていることは何か」を常に考え、意思決定の支援を大切にして看護を提供しています。

中材・手術室

中材・手術室は主に心臓血管外科手術を受ける患者さんに手術看護を提供しています。入院前に外来で術前オリエンテーションを行い手術に関する様々な疑問にお答えし、安心して治療を受けていただけるよう取り組んでいます。手術中は、医師や臨床工学技士等のコメディカルと連携しチームで安全な手術が提供できるよう心掛けています。手術後は術後訪問や病棟カンファレンスに参加し継続して看護援助が提供されるよう取り組んでいます。

中央材料室では、医療器材の洗浄・消毒・滅菌や鋼製小物の整備、衛生材料の払い出しを行っております。質の保証された医療器材や衛生材料を円滑に供給するため、滅菌技師の資格を持つスタッフを中心に全員で協力し業務に取り組んでおります。