あいさつ「私たちの思い」
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超高齢社会において求められる病院経営と当院の取り組み

超高齢社会において求められる病院経営は如何なるものでしょうか。まずは低侵襲医療の追求であるべきと考えます。治療の対象となる人々は高齢化し、合併症を持つ人も多く、肝臓、腎臓などの重要臓器には潜在的な機能低下を有しており、侵襲に対する抵抗力は脆弱になっているため、提供される医療は低侵襲なものでなければなりません。当院は開院以来42年間、一貫して低侵襲の医療を心懸けて参りました。

当院が提供する医療は専門とする循環器領域の分野においては一流のものでなければならないことは言を俟ちませんが、日進月歩のこの分野においては常に最先端の知識と技術も要求されております。例えば、MICS(minimally invasive cardiac surgery)であり、stent graft挿入術であり、ロボット手術であります。更にTAVI(transcatheter aortic valve implantation)や房室弁に対するカテーテル治療などIVR(interventional radiology)を駆使した治療、また、CRT(cardiac resynchronization therapy)など心室内伝導障害に対する取り組みやリードレスペースメーカーの導入などでありますが当院ではいち早くこれらを取り入れ、良好な成績を収めており、またロボット手術も近日中に導入を予定しております。

一方、社会の高齢化に伴って注目されてきたのが心不全患者の増加とその重症化であります。これは治療薬の開発と臨床応用、血管内治療や手術療法の進歩、普及などにより、急性期の治療を乗り切った人々が年齢を重ねることにより原病が再発したり、悪化することによって心機能低下を来たしたことによるものと考えられます。当院ではこの現状に対応すべく心不全センターを開設し、医師や看護師が中心となってチームを結成し治療に当っております。今後は在宅医療に取り組む医療機関と連携し、当院の機能を発揮することにより、心不全患者が安心して自宅で日常生活を送れるような役割を果たして参りたいと考えております。

高齢の患者は筋力の低下を来たし易く、運動習慣の継続が肝要ですが、その為には外来での心臓リハビリテーションのみでは不充分であり、DVDなどを用いて自宅でトレーニングを行うよう促し、運動耐容態を定期的にチェックすることが必要です。加齢や諸事情により通院が困難になった患者には当院から自宅を訪問し、病状と生活環境を把握し、改善すべき点は本人と家族を指導して早期に対応することにより病状の悪化を防ぐよう取り組んで行きます。

理事長

大堀 克己

院長あいさつ
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この度、堀田大介院長の後任として新院長に就任致しました山崎健二です。

激変する医療社会の中で、時宜に合った適切で柔軟かつ臨機応変な対応が求められています。患者さんに心から喜んでもらえる良質な循環器医療の実践、新たな治療の道を切り拓く研究、全人的医療を担う人材の教育・育成に病院職員一丸となって取り組み、地域医療の発展に貢献していく所存です。

皆様の一層の御指導、御鞭撻を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

院長

山崎 健二

看護部長あいさつ
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生活習慣病の増加とともに、高齢化が進展する中で医療は「治療」重視の時代から「予防」が大切な時代に変化してきています。そうした時代背景の中で、当院は循環器専門病院として最新の医学に基づいた高度医療を提供し、患者さんの生命予後と、生活の質を考慮した医療に情熱をもって取り組んでいます。

しかし、患者さんやご家族にとって心臓や血管に起因した疾患であると聞くと「生命への不安」や「検査や治療に対する不安」を必ずや感じられます。そうしたとき、私たち看護師が、患者さんやご家族の最も身近にいる医療スタッフとして、その不安に寄り添い、患者さんが病気についての正しい知識を持ち、病気に向き合う勇気を持ってもらうことができるよう、心と知識・技術のバランスのとれた看護師の育成に取り組んでおります。

また、当院では、虚血性心疾患等は生活習慣の歪み(食生活、運動不足、喫煙等)が原因で発症する疾患であることから、血管の狭窄、閉塞に対する緊急的なバイパス手術やカテーテルインターベンション等の治療だけではなく、再発を予防するという視点から、有酸素運動を主とした、集団スポーツ療法や北海道の四季の自然環境を活用した心臓リハビリテーション等にも取り組み、患者さんの生活と医療が一つになって、患者さんらしい生き方を支えるべく取り組んでいます。

そうしたなかで、私たち看護部は患者さん、ご家族との信頼のもと、看護という仕事にやりがいと誇りをもって、看護業務の研鑽に努力し、時代や地域の医療のニーズに応えていきたいと思います。

副院長・看護部長

村木 弘美