専門外来のご案内
もの忘れ外来
認知症とは?
病名ではなく状態を意味する言葉です。
一度正常に達した認知機能が後天的な脳の障害によって持続的に低下し、日常の家庭生活や社会生活に支障をきたすようになった状態を言い、その状態が意識障害のないときにみられます。
認知症の原因は?
多くの認知症は原因が分かっていませんが、認知症にならないためには高血圧症、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病に気をつけることです。
また、積極的に認知症を防ぐためには定期的な運動、適切な食事(カロリー、塩分制限など)、余暇活動、積極的な社会参加が望ましいでしょう。
認知症は治るのか?
残念ながら今日の医学では原因がわからない認知症は治すことはできませんが、薬や脳のリハビリテーションにより改善したり、進行を遅らせることはできます。21世紀中に人類は6割以上の認知症の原因となっているアルツハイマー病を克服するだろうと言われております。
早期診断が大切
認知症に対して有効な薬物が使用できるようになった今日、認知症になる危険性の高い軽度認知障害や軽度の認知症を如何に早期に診断するかがとても大切なことになったのです。治療が早ければ症状の進行を遅らせ、今迄の生活を継続することができます。
もの忘れを自覚しており、客観的にも年齢からしては記憶障害は認められるが、家庭や社会生活には支障がなく、認知症ではないと考えられる。しかし、1年後にはその内の10~15%が認知症となる。
認知症の重症度の判定
幾つかの判定方法がありますが、当院では、①かなひろいテスト、②MMSテストを用いて総合判定を行っています。
① かなひろいテスト
ひらがなだけで書かれたおとぎ話の一部分を2分間で読みながら文中の「あ、い、う、え、お」を拾い出すとともに文章の意味を把握できたかを調べます。
② MMSテスト
アメリカのフォルスタイン氏らが考案した知能テストを簡略化した検査法です。時間や場所の見当識や簡単な単語を一定時間覚えていることができるか、また、言葉や書字を理解して行動できるかなど多角的なテストで脳の機能を調べます。
認知症になり易い人とは?
- 仕事一辺倒で感性の乏しい人
- 音楽や絵画、スポーツに関心のない人
- 人との付き合いが嫌いな人
- 笑顔が少なく冗談の言えない人
- 思い遣りがない人
認知症にならないためには
- 社交性を忘れず、朗らかな気持ちで過ごす
- 他人を思い遣る心を持つ
- 億劫がらず、こまめに体を動かす
- 新しいことにチャレンジしようとする意欲を持つ
- 仕事や子育て以外に生き甲斐や趣味を持つ
- 身だしなみに気をつかう
- 良い意味で異性への関心を失わない
認知症の症状
▼ 軽度認知症=社会活動に障害が出るレベル
- ぼんやりしていることが多い
- 生きがいを覚えているふうがない
- 根気が全く続かない
- 発想が乏しく、画一的になる
- 一日や一週間の計画が、自分で立てられない
- 仕事をテキパキと片付けられない
- 反応が遅く、動作がもたもたしている
- 同じ事を繰り返し話したり、尋ねたりする
- 無表情、無感動の傾向が見られる
- 相手の意見を聞かない
※ 4項目以上が該当する場合は軽度認知症が疑われます。
診療日 | 水曜日 午前 |
担当医師 |
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