当院 循環器内科 相川 忠夫 医師の新型コロナウイルス感染後の後遺症に関する臨床研究が『臨床画像3月号』で紹介されました。

新型コロナウイルス感染症罹患後には後遺症としてけん怠感、息切れ、頭痛、味覚・嗅覚障害を生じることがありますが、そのメカニズムや治療法は世界的にみてもいまだ確立されてはいません。

当院は循環器専門病院として、同じ時代に生きる人々のお役に立つため、全国に先駆けて2021年6月に「新型コロナウイルス心臓後遺症専門外来」を開設しました。

回復後も動悸、息切れ、胸の痛みなどの自覚症状がある方をこれまで140名以上診療してきましたが、他都府県から直接受診される方や、電話でのお問い合わせも多数ありました。

専門外来での診療により明らかになってきたことは胸部レントゲン写真や心電図、血液検査ではほとんど異常を認めない場合でも、心臓MRI検査などの画像診断で“心筋障害”や“心膜炎”の所見を認めることがあることです。

一方、新型コロナワクチン接種後の副反応としてウイルス感染後の後遺症と同じように“心筋炎”や“心膜炎”があり、この場合は冠動脈CT検査が心筋障害の診断に有効でした。

当院での、「新型コロナウイルス心臓後遺症専門外来」で得られた新しい知見は、心臓後遺症の原因の究明に役立つと考えられる臨床研究の報告が専門誌に紹介されております。

 

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