循環器内科・相川 忠夫 医師の症例報告が欧州心臓病学会誌(European Heart Journal)に掲載されました。

論文名:Microvascular thrombi in recurrent myocardial injury after coronavirus disease 2019 infection

著者:Tadao Aikawa, Jiro Ogino, Aina Hirofuji, Noriko Oyama-Manabe


新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による心筋障害のメカニズムはいまだよく分かっていませんが、今回、COVID-19が原因と考えらえる心筋障害を繰り返した患者さんについて、当院でカテーテルを用いて心筋の一部を採取(心筋生検)したところ、心筋内の微小血管に血栓が見つかりました。COVID-19では過度な炎症などにより血栓を生じやすくなることが分かっていますが、心筋内で生じた微小血栓が心筋障害の主体である可能性があり、通常のウイルス感染に伴う心筋炎とは異なるメカニズムが示唆されます。

当院では新型コロナウイルス心臓後遺症専門外来を開設しており、心臓後遺症の早期発見・治療に努めるとともに、得られた知見に関しては積極的に学会発表や論文報告を行うことで、「医療を通して、同じ時代に生きる人々のお役に立つ」よう取り組んでいます。


この論文は2021年8月6日に海外の英文雑誌European Heart Journalに掲載されました。

論文の詳細は下記をクリックしてご覧ください。

【論文掲載のページ】
https://academic.oup.com/eurheartj/advance-article/doi/10.1093/eurheartj/ehab539/6342850

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社会医療法人 北海道循環器病院