心臓リハビリセンター実績

 循環器疾患の急性期治療や心臓手術は著しく進歩し、早期離床・早期退院が可能となり、心臓リハビリテーション(心リハ)の目的は、退院・社会復帰にいたるまでの体力向上のみではなく、今日では動脈硬化の危険因子である糖尿病、高血圧、脂質異常症等を是正することにより、再発予防や予後を改善することへと大きく変化してきた。当院では、1989年に理学療法科が開設されて以来、急性期から維持期まで一貫した心リハに取り組んできた。
 入院患者の疾病は循環器疾患が主であるが、整形疾患、脳血管疾患の合併や廃用症候群の患者も多く、本来の心臓リハビリテーションの実施が困難な症例が多くなっており、個々の全身状態や環境に合わせた柔軟なプログラムを提供するように努めている。
 心リハは入院中だけでなく患者の生涯を通し関わるべきものである。心疾患患者に多い欝症状の改善や生活の質の向上を目指し、屋内プログラムでは自転車エルゴメーターやトレッドミルなどのトレーニングの他に、卓球、ミニテニスなどのスポーツを取り入れて、楽しみながら行うことにより継続率の向上に務めている。さらに、関心を屋外に向け、生き甲斐を感じてもらうため、野外プログラムを展開している。雪のない時期は登山、ノルディックウォーキングの他、近年では北海道で広く普及しているパークゴルフを心臓リハビリテーションに取り入れ実施し、運動時の安全性と有効性も確認され人気のある種目となっている。積雪期にも歩くスキー、かんじきハイキングなどを実施し、年間を通して屋外での運動も行っており、荒天で中止となることもあったが年間で20回、延べ209名の参加を得た。

 山や海が近く、自然に恵まれた環境を利用した当院の心リハ「札幌モデル」は発展を続けている。


(理学療法科科長 阿部 史)

                図1 理学療法実施延べ人数の年次推移

             表1 心リハ野外プログラム年間実績

   

 

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